水コラム

マンションの貯水槽は汚い?清掃していない?安全に水道水が使えるマンションの特徴も紹介!

マンションの貯水槽は汚い?清掃していない?安全に水道水が使えるマンションの特徴も紹介!

「マンションの貯水槽って汚いの?」
「貯水槽って清掃されていないの?」

このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

インターネットでマンションの貯水槽は「汚い」との情報もあるため、不安になりますよね。

結論、基本的に日本のマンションの貯水槽は危険ではありません。

ただし、いたずらや清掃時の人為的なミスで異物が混入してしまう場合もあります。

今回の記事では、マンションの貯水槽が汚れてしまうケース、おすすめの給水方式、給水方式の確認方法を紹介します。

これからマンションに引っ越しをする方、既に済んでいる方はぜひ参考にしてください。

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マンションの貯水槽(受水槽)は汚い?

マンションの貯水槽(受水槽)は汚い?

道路の水道管から直接各家庭へ水を供給するのは難しいため、多くの集合住宅では、貯水槽を利用しています。

特に高層の建物では、1階に過剰な水圧がかかる一方で、最上階では水が十分に供給されないという状況を避けるためです。

貯水槽はこの水圧の問題を解決するシステムとして利用され、特定の箇所に設置された高置水槽からの自然流下によって、各階へ均等な水圧での給水が可能となります。

しかし、実際の貯水槽の清潔性や水質に関する疑問が生じることもあります。

マンションの貯水槽は定期メンテナンスが義務付けられている

実際には、貯水槽が汚れて水質が悪化することはほとんどありません。

なぜなら、日本の法律である水道法施行規則によって、貯水槽の定期的な点検および清掃が義務付けられているからです。

特に、有効容量が10立方メートルを超える簡易専用水道の場合、年に少なくとも1度は清掃と水質検査が行われることが求められます。

この法的義務は、マンションのオーナーや管理組合にとって実施が必要とされるものです。

大抵の場合共有部分の掲示板等で周知されるので、情報を確認してみましょう。

マンションの貯水槽をメンテナンスしていても汚れてしまうケース

マンションの貯水槽をメンテナンスしていても汚れてしまうケース

上述したように、マンションの貯水槽は水道法によって安全性が保たれています。

ただし、メンテナンスをしていても汚れてしまうケースがないわけではありません。

以下では、メンテナンスをしていても汚れてしまう主なケースを紹介します。

マンションの貯水槽をメンテナンスしていても汚れてしまうケース
  • 貯水槽が劣化している
  • 清掃直後
  • いたずらによる汚れ
  • 密閉されていない場合

貯水槽が劣化している

特定のマンションや建物は、経年劣化により貯水槽が劣化し、水質の問題が生じることがあります。

時間とともに進む劣化により、ひび割れや塗装の剥がれが発生し、それが水の汚れの原因となる場合があるのです。

通常、劣化の問題は定期的なメンテナンス時に認識され、適切な対応が行われるためほとんど気にする必要はありません。

清掃直後

貯水槽の清掃後は、予期せぬ汚れの可能性があります。

清掃作業は人が行うため、作業後に作業員が残した異物が混入することがあります。

したがって、清掃直後に水質が変化する可能性があり、どうしても不安な場合は清掃後数日間の様子を見守ることが推奨されます。

いたずらによる汚れ

いたずらや不法侵入者が貯水槽を汚染するケースもあります。

貯水槽の蓋は通常施錠され、安全に保たれていますが、時には蓋が開けられ、悪意のある人々や子供たちによるいたずらをすることもあります。

このような状況を避けるためには、建物の貯水槽管理とセキュリティが適切に行われているかを確認することが重要です。

密閉されていない場合

地震や年月の経過などで貯水槽が十分に密閉されていない場合もあります。

不完全な密閉状態は、埃や砂などの外部物質が侵入しやすくなり、水質の低下を招くことがあります。

定期的な確認と適切な補修が必要となりますが、近年では直結給水という方法が採用され、衛生面への配慮が増しています。

マンションの貯水槽は2種類の給水方式がある

マンションの貯水槽は2種類の給水方式がある

マンションの給水方法には、主に受水槽方式と直結給水方式の2種類があります。

以下でそれぞれの方式の特徴やメリット、デメリットについて詳しく解説します。

マンションの貯水槽の給水方式
  • 貯水槽水道方式
  • 直結給水方式

貯水槽水道方式

受水槽方式(貯水槽水道方式)は、水道管から水を受け取り、それを一旦貯水槽に貯めてから各家庭に供給する方式です。

受水槽方式には「高置水槽方式」と「ポンプ圧送方式」という2つのバリエーションが存在します。

高置水槽方式は、貯めた水を建物の屋上など高い位置に設置したタンクから自然の流れで供給します。

ポンプ圧送方式は、地上の貯水槽からポンプを利用して各家庭へ水を送る方法であり、1980年代以降本格的に採用されてきました。

受水槽方式の利点は災害時における水の備蓄機能と、建物の景観への影響が少ない点です。

しかし、定期的なメンテナンスが必要であり、コストや水質への影響がデメリットとなります。

直結給水方式

一方、直結給水方式は、貯水槽を介さずに水道管から直接家庭へ給水する新しい方式で、技術的進歩によって実現されています。

直結給水方式には「増圧直結方式」と「直圧直結方式」の2つがあります。

増圧直結方式は、水道管からの水を増圧ポンプで各階へ送り、特に高層マンションで多く採用されています。

直圧直結方式は、配水管の圧力だけを利用して給水を行うエコフレンドリーな方法で、一定の条件下では4階以上の建物でも利用可能です。

直結給水方式のメリットは、新鮮な水の供給とメンテナンスコストの削減ですが、直圧方式の使用は低層建物に限定され、増圧方式は停電時に水道が利用できなくなる可能性があるというデメリットがあります。

マンションの貯水槽は直接給水方式がおすすめな理由

上記では、マンションの給水方法には、主に受水槽方式と直結給水方式の2種類があることを紹介しましたが、マンションの貯水槽は直接給水方式を採用しているマンションがおすすめです。

以下では、マンションの貯水槽は直接給水方式がおすすめな理由を詳しく解説します。

マンションの貯水槽は直接給水方式がおすすめな理由
  • 貯水槽の衛生面は不安定だから
  • 直結給水方式を採用できる建物が増えたため

貯水槽の衛生面は不安定だから

貯水槽水道方式が提供する水の品質は、そのメンテナンス状態に大きく依存します。

残念ながら、全ての住宅施設が貯水槽の維持管理を適切に行っているとは言えません。

特に単身や共働きの世帯が多いマンションでは、使用される水の量が一定しないことが多く、これが貯水槽内で水が滞留する原因となります。

水が長期間滞留すると、残留塩素の濃度が低下し、それにより水道水の清浄性が失われ、バクテリアの増殖を招くことがあります。

これは水質への深刻な影響をもたらし、安全性への懸念を引き起こします。

上記の背景から、多くの自治体が直接給水方式の導入を推奨しているのです。

直結給水方式を採用できる建物が増えたため

技術の進歩と規制の緩和が進んでいる現在、多くの建物が直結給水方式を採用できるようになりました。

以前は、高層のマンションや大規模なビルには適用できないとされていましたが、今ではそれらの制限が大幅に緩和されています。

さらに、以前は3階までの建物にしか適用できなかった直圧直結方式も、今では4階以上の建物でも採用可能となっています。

これは、配水管の改良と水圧の安定化が進んでいるからです。

コスト削減やメンテナンスの手間の軽減、そしてより良い水質を保つという利点があるため、直結給水方式が推奨される理由となっています。

マンションの貯水槽の給水方式を確認する方法

現在の住まいや将来の新居となるかもしれないマンションの給水方式を把握することは、非常に重要と言えます。

旧式のマンションでも改修によって給水方式が変わることがありますので、注意が必要です。

以下、給水方式を確認するための主な方法を紹介します。

マンションの貯水槽の給水方式を確認する方法
  • 直接確認する
  • マンションの図面を確認する
  • 長期修繕計画で確認する

直接確認する

給水方式を直接確かめる最も簡単な方法は、マンションの現地に赴き、貯水槽が設置されているかどうかを目で見ることです。

通常は屋上や1階に設置されることが多いですが、場合によっては地下や見えない場所に存在することもあります。

また、管理会社に直接聞くことも良いでしょう。

マンションの図面を確認する

貯水槽が目視で確認できない場合や、さらなる情報が必要な場合は、マンションの図面を確認しましょう。

図面は管理組合や管理会社から入手可能で、「受水槽」や「貯水槽」の記載を見つけることで給水方式を特定できます。

マンションの図面を確認することは、給水システムの構造を理解する上でも有用です。

長期修繕計画で確認する

図面の入手が困難または時間がかかる場合、長期修繕計画を参照することも選択肢の一つとなります。

長期修繕計画書には、給水設備に関する修繕や更新の情報が記載されています。

もし計画書に「受水槽」や「高置水槽」の修繕情報が見つかれば、そのマンションが受水槽方式を利用している証拠となります。

また、「増圧ポンプ」の言及があれば、直結給水方式を採用している可能性が高いと言えます。

マンションの貯水槽に関するよくある質問

以下では、マンションの貯水槽に関するよくある質問を紹介します。

マンションの貯水槽に関するよくある質問
  • マンションの貯水槽は清掃していない?
  • マンションの貯水槽から出る水道水は飲み水として安全?

マンションの貯水槽は清掃していない?

日本のマンションでは、水道法が定められているため、実際には、マンションでは定期的に貯水槽の清掃が行われています。

この清掃は、専門の業者が行い、細菌や汚染物質の除去を目指すものです。

清掃頻度は、各マンションや管理組合の規定によって異なることがありますが、通常は年に1~2回の間隔で実施されます。

また、清掃の際には水質検査も併せて行われ、水の安全性が確保されるよう努められます。

マンションの貯水槽から出る水道水は飲み水として安全?

マンションの貯水槽から出る水道水は飲み水として安全と言えます。

その理由は、水道法によって定期的なメンテナンスが定められているからです。

上述したように、いたずらや人為的なミスで異物が混入してしまうこともないとは言えません。

ただし、日本の水道業者は約200種類もの水質検査を定期的に行う義務があり、様々な汚染物質が水道水に混入することを防ぐことが可能となっています。

つまり、基本的にはマンションの水道水は安全に飲めます。

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マンションの貯水槽から出る水道水は安全

今回は、マンションの貯水槽が汚れてしまうケース、おすすめの給水方式、給水方式の確認方法を紹介しました。

上述したように、基本的には日本のマンションは水道法によってメンテナンスが義務になっているため、安全に利用できます。

ただし、貯水槽が劣化している場合や、いたずら、清掃時の人為的なミスによって汚れてしまう、または異物が混入してしまうケースも無いとは言い切れません。

そのため、マンションに引っ越しを検討されている方や既に済んでいる方で、水道水に不安がある方は、今回の記事を参考に安全性を確認してみてはいかがでしょうか。